IPA未踏ソフトウェア創造事業2006年下期千葉PM採択プロジェクト 最終成果報告会

タイムテーブル

9:30 開場
10:00-10:15 開会の挨拶
10:15-11:45 成果発表  「SELinuxによるPostgreSQLのアクセス制御強化」
海外 浩平(NEC OSSプラットフォーム開発本部)

特別講演  「SELinuxチュートリアル」
中村 雄一 (日立ソフトウェアエンジニアリング)
 

ITシステムのセキュリティポリシーを一元化し、OSレベルで細粒度の強制アクセス制御を 適用するSELinuxは、様々な脅威から情報資産を保護する優れたアーキテクチャです。 本プロジェクトで開発を行ったSE-PostgreSQLは、SELinuxのセキュリティポリシーに基づ いてデータベースへのアクセス制御を実施し、従来は全く独立に機能していたOSとRDBMSの アクセス制御の統合に成功しました。これらの特徴は、情報フロー制御の枠組みにRDBMSを 組み込むことを可能にし、情報資産のライフスパン全体を通したセキュリティ強化に寄与 します。

11:50-13:00 昼食休憩
13:00-14:15 成果発表  「Ruby用仮想マシンYARVの完成度向上」
笹田 耕一 (東京大学大学院 情報理工学系研究科 特任助手)

特別講演  「Ruby 1.9 〜これからの Ruby〜」
森正弥 (楽天技術研究所)
前田 修吾 (株式会社ネットワーク応用通信研究所/Rubyアソシエーション)
角谷 信太郎 (株式会社永和システムマネジメント)
下道 高志 (サン・マイクロシステムズ株式会社 システム技術統括本部 チーフテクノロジスト)
小島克俊 (伊藤忠テクノソリューションズ株式会社)
笹田 耕一
 

本プロジェクトは、もうすぐリリースされる Ruby 1.9 に導入される YARV: Yet Another RubyVM の品質を向上することを目標としています。Ruby 1.9 では、以前より笹田が開発を進めてきた YARV を導入することが決まりまし た。しかし、リリースするためにはデバッグ機能などが足りませんでした。 そこで本プロジェクトでは、Ruby 1.9 としてリリースするに足る品質に到 達するために開発を行っています。また、そのほか高速化に関する工夫など も行っています。

本発表では Ruby 1.9 はこれまでとどう違うのか、開発者の視点から解説し ます。また、近年とくに注目されている「エンタープライズの現場としての Ruby」が、今後どのようになっていくのか、 Ruby on Rails の普及や Ruby 1.9 のリリースなどの要因を踏まえて、Ruby に注目している企業の方々を お迎えして予測してみようかと思います。

「これからの Ruby」に興味のある方はお見逃しなく。

14:15-14:30 休憩
14:30-15:30 成果発表  「ウェアラブルコンピューティングのためのイベント駆動型ミドルウェア開発」
寺田 努 (大阪大学 サイバーメディアセンター講師)
宮前 雅一 (株式会社国際電気通信基礎技術研究所 研究員)

ビデオ講演  「ウェアラブルの実践と課題」
塚本 昌彦 (神戸大学)
 

センサやコンピュータを装着してコンピュータからさまざまな支援を受ける「ウェアラブルコンピューティング」は体験記録や能力拡張,便利な道案内や作業支援など多様な応用が期待されています.一方,複数のセンサや入出力デバイスの多様性はウェアラブルシステム開発の敷居を大きく上げてしまっています.そこで,初心者から熟練者までウェアラブルシステムを容易に開発できるミドルウェア+ツール群であるWearable-Toolkitを開発しました.

本発表では,開発システムに関する成果報告に加え,ウェアラブル実践者である神戸大学の塚本昌彦教授が,ウェアラブルコンピューティング技術の紹介および実践生活から得られたウェアラブルの可能性についてビデオ出演により解説します.

15:30-15:45 休憩
15:45-17:00 成果発表  「Web上で動作するモデリング環境 Kodougu の開発」
黒田 洋介 (フリーランス)
 

近年、ソフトウェア開発プロジェクト内のコミュニケーションにWikiや ブログなどのWebベースのツールを使うことが増えています。共有される 情報には、Wikiなどのテキスト情報だけではなく、UMLなどのモデル情報も 多く含まれます。しかし、従来のモデリングツールは、スタンドアロンで 動作するものが多く、WikiなどのWebベースのツールに統合することは できませんでした。そこで、Webアプリと統合して使うモデリングツール 「Kodougu」の開発を行ないました。

  特別講演  「モデリングの 3 つの目的」
株)オージス総研オブジェクトの広場
 

モデリングは手段であって、目的ではありません。目的を意識せずに モデリングしてしまうと、「モデリングしたものの役に立ったか良く分からない」 「作成したモデルを誰も読んでくれない」「見当違いのモデルができあがった」 というような結果になってしまいます。本講演では、モデリングを活かす ために、モデリングの3つの目的をライブ的な要素を取り混ぜて解説します。

17:00-18:00 パネルディスカッション  「オープンソース・ソフトウェア開発の昼と夜」
千葉 滋 (東京工業大学大学院 情報理工学研究科 助教授)
西岡 悠平 (株式会社四次元データ)
染田 貴志 (株式会社四次元データ)
笹田 耕一
栗原 傑享 (株式会社グルージェント/特定非営利活動法人Seasarファウンデーション):モデレータ

閉会の挨拶
千葉 滋
 

千葉PMと千葉未踏OBによるパネルディスカッションを行います。オープンソース・ソフトウェアに関する 開発者動向等の最新情報を交えながら、技術者にとって望ましいキャリアへのオープンソース・ソフトウェア やコミュニティ活動への取り組みを模索してみます。

最後には千葉PMより今回成果報告のプロジェクトを中心に、2年間の事業期間の総括を行います。

18:00 閉会
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